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11.14
Fri

体の知性を取り戻す 講談社現代新書体の知性を取り戻す 講談社現代新書
(2014/09/26)
尹雄大



若手のライターである著者が,「体の動かし方」について考えてきたことを綴った本.著者は,武道を通して体についての考えを深めてきたそうだが,武道をやっていない・やるつもりもない人にも役立つ(身につまされる)内容だった.私も,「体をおろそかにしている」という感覚はずっとあった(思うように体が動かない・ぎこちない動作しかできない・姿勢が悪いと言われる,など.ストレッチをしたり,筋トレをしたり,整体にいってみたりしているが,なかなか改善しない).ぎこちない体が出来上がってしまう背景には,小さいときからの教育とか,社会的な圧力があるという.そういう風には考えたことがなかったので,なるほどと思った.あと,この本を読んでから,駅で電車を待っているときに周りの人を観察して,「あの人は体がこわばっているな」とか「あの人はいい感じに力が抜けているな」とか思うようになった.


自分の頭と身体で考える (PHP文庫)自分の頭と身体で考える (PHP文庫)
(2002/02)
養老 孟司、甲野 善紀 他



養老孟司氏と甲野善紀氏の対談録.二人とも,普通の人とは違ったふうに世の中を見ている人で,それだけに呼吸が合っていた.古武術の研究している甲野氏は,常識では考えられないような動きができるそうなのだが,少しでも科学を知っていると思っている人の多くは,甲野氏の話を聞いて「そんなのは科学的に有り得ない」と言ったりするらしい.ところが,科学を誰よりも知っているはずの養老先生は,甲野氏の言っていることを普通の科学者よりずっと柔軟に受け止めている(「筋収縮のメカニズムは僕にはさっぱり分からない」とかいっている).……「無知の知」という言葉が思い浮かんだ.


動きが心をつくる 身体心理学への招待 講談社現代新書動きが心をつくる 身体心理学への招待 講談社現代新書
(2012/09/28)
春木豊



(勝手に)身体シリーズの三冊目.心と体は一つのものだというのは,ある意味あたりまえだけど忘れがちなことだが,それを「身体心理学」という学問の立場から解説している.心と身体のつながりが一番強く現れるのは,「考えなくても身体が勝手する動き」と「完全に意識的な動き」のちょうど狭間にあるような動きだという.たとえば,呼吸・歩行・姿勢・対人距離・筋緊張など.呼吸法,歩き方など心を整えるためエクササイズの解説もあった.


億男億男
(2014/10/15)
川村元気



「王様のブランチ」で紹介されているのをみて購入.宝くじに当たった主人公が,そのお金が自分をどう変えてしまうかについて悩むというストーリーだが,宝くじに当たらなくても,貯金が少し貯まり始めた20代後半の人には結構リアルに感じられる部分があるように思った.


クラウドからAIへクラウドからAIへ
(2013/07/18)
小林 雅一



なぜ今,「人工知能」ブームなのか.グーグルやフェイスブックは何がしたいのか.1950年ころからの人工知能研究の流れ(盛り上がりと廃れ)も振り返りながら,ものすごく明快に説明している.ここ1,2年で見聞きしていたことが,この本を読んで一つの絵に収まるような感覚が得られた.
やっぱり,歴史を知ることは大事だと痛感した.たとえば,「第2次人工知能ブーム」の頃に,エキスパートシステムを扱う専門家として「ナレッジ・エンジニア」という職種がもてはやされたということがこの本に出てくる.そんなことは全然知らなかった.ところで,「ナレッジ・エンジニア」はエキスパートシステムの衰退とともに消滅したとのこと.いまの「データサイエンティスト」の今後を連想してしまったのだけど,どうなんだろう...


アカマイ―知られざるインターネットの巨人 (角川EPUB選書)アカマイ―知られざるインターネットの巨人 (角川EPUB選書)
(2014/08)
小川 晃通



アカマイ(Akamai)という,インターネットのインフラを担う一企業に焦点を当て,その成り立ちやサービス内容を解説することを通してインターネットの仕組みを解説するという本.とても分かりやすかった.なんというか,すごく眼のつけどころが素晴らしい本だと思った.最近,ドワンゴ=角川が出している情報技術についての出版物は要チェックだ.

アカマイを創業したレイトンという人は,もともとMITの応用数学の教授で,自身が考えたアルゴリズムがインターネットのトラフィックを効率化できることに気づいて,1996年に起業したらしい.1人の学者のアイディアから,こんな短期間にインターネットのインフラを支える大企業が出来上がったとは驚きだ.


本は死なない Amazonキンドル開発者が語る「読書の未来」本は死なない Amazonキンドル開発者が語る「読書の未来」
(2014/06/20)
ジェイソン・マーコスキー



AmazonでKindleを開発した著者が「本の未来」について書いた本.実は原題は"Burning the page"で,著者のスタンスも「今後は紙の本は無くなっていくだろう」というものだった(邦題が逆の意味になっているのは,講談社の意向か.ただ,電子書籍として本は「生き残る」という主張なので,ある意味では間違ってない).しかし驚いたのは,このマーコスキーという人,ものすごく本好きな人だということ.システム開発の専門家であるだけでなく,小説を書いていたこともあるような人らしい.電子書籍の開発にも,ものすごく読書体験の質に気を使っていることが伝わってきた.
この本を読んだあと,早速Kindle端末を購入した.


理不尽な進化 :遺伝子と運のあいだ理不尽な進化 :遺伝子と運のあいだ
(2014/10/25)
吉川 浩満



この本のすごいところを自分なりに一言でいうと,「なぜ文系と理系の学問があるのか,に答えが与えられているということ」.今後,重要な本になりそう.また改めて感想を書いてみたい.
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