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08.17
Sun

〈生命〉とは何だろうか――表現する生物学、思考する芸術 (講談社現代新書)〈生命〉とは何だろうか――表現する生物学、思考する芸術 (講談社現代新書)
(2013/02/15)
岩崎 秀雄



想像を超えて面白かった.

本の前半は,「合成生物学」についての分かりやすい紹介.「生命(細胞)をつくる」という目的に対して,生命科学ではなにができているのか,一線の研究者がどんなことを考えているのか.生命科学の「今」を説明するために,著者が「科学史」から多くのヒントを得ていることが印象的だった.

後半は「芸術と科学の分かちがたさ」を説明することにページが割かれている.生物学の研究のほかにアート活動も行っている著者は,「自然を記述することは,美学的な課題だ」と言い切る.生命科学の歴史をよく見てみると,それは「生命現象をより物理的に,機械的に捉える」という単線的なものではなく,たとえば「計算」や「情報」の概念は,ある意味,「生気論」的な説明方式への回帰だともいえる.また,生命はその時代の人工物のメタファーを通して理解されようとしてきたことからもわかるように,自然科学にも科学者やその時代を生きる人々の側の主観が多く反映されており,その点で,自然科学は美学に似ている.(著者は「芸術のなかに埋め込まれたかたちで自然科学をしたい」とまで書いている.)サイエンスとアートの二束のわらじを履いている人は多いけれど,そうすることに必然性がある(単に「マルチタレントでかっこいい」だけじゃない!)ということがはじめて腑に落ちたような気がする.



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