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03.24
Sun

夢を売る男夢を売る男
(2013/02/15)
百田 尚樹



出版業界を舞台にした小説.

主人公は,とある出版社の編集部長.
ところがこの出版社は,出版にかかる費用を著者と出版社と著者とで折半するという方式をとっていて,つまり本の売り上げよりも,著者からの出費で儲けている会社.主人公の仕事は,人をその気にさせて,自己負担つきの出版契約を結ぶことである.物語の前半では,ブログや同人誌で文章を書く「著者候補」を主人公がカモにしていくエピソードがいくつか展開し,後半ではこのような出版ビジネスを真似る後発の会社が現れ,その会社と血みどろの争いが始まる....というストーリ―.

主人公は,「著者」のことを「客」と呼び,「俺たちの仕事は客に(自分の本が書店に並ぶという)夢を売ることだ」と公言するような男だが,そのようなあくどい商売に転身する前は,老舗出版社で編集長をしていた,という設定.本の半ばで,その主人公が出版業界の生態について語る場面があり,その語りがリアルだった.

「ブラックな出版ビジネスに手を出した編集者」を描くことによって,昨今の出版業界の行きづまりを分かりやすく描いた小説だと思う.ただ,いろんな人を複雑な気持ちにさせることは確実.とくに(自分含め)本が好きな人や,ブログで文章を書いているような人に牙をむきます(笑.「小説家志望者は読んではいけない」という帯はうまいと思った.


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